制空権と航空優勢の違いについておしえてください
「制空権」は仮に味方航空戦力が敵航空戦力に対して著しく劣勢であったとしても、
敵航空戦力の力が及ばない空域であれば、そこは味方の「制空権」内と呼ばれる。
対して「航空優勢」は優位な航空戦力により一定空域の軍事的支配権を確率している状態を指す。
「制空権」「航空優勢」共に一定空域の支配権の状態を指すが「航空優勢」は敵に対し優位な航空戦力より
積極的な手段でその空域の支配権を確保している状態を指す意味で用いられるのに対して、
「制空権」は単にその空域の状態を指すに過ぎない。
「ハイローミックス」って何でありますか?
米空軍で例えればF15のように高能力だが高価な機種とF16のようにそれなりの性能だが安価な機種を混合して装備するのが「High&Lowミックス」
軍事力は、数がものをいう局面があるので、性能面はがまんしてもある程度数を揃えないと戦力として機能しなくなります
全部最高級品で装備を揃えようとすると、必要数を揃える前に財布がパンクしてしまいます。
それだと本末転倒なので、必要な所だけ最高級品を、最高級品でなくともどうにかなる場所には、
必要な能力を満たした廉価版を、と言う装備の整え方です。
「空襲」と「空爆」の違いは何でしょうか? 同じ意味でしょうか?
同じでしょう。ニュアンスとしては「空襲」がされる側、「空爆」はする側の言葉って感じはしますね。
空爆 空からの爆撃
空襲 空からの爆撃及び機銃掃射等の襲撃
空襲と空爆と爆撃の違いは?
エアランドバトルの一環としての空襲作戦が「空爆」
だからヘリが搭載機関砲で銃撃しても「空爆」でよい
これが空軍単独の作戦、イラクの原子炉攻撃作戦みたいのだと「空襲」「爆撃」と
使い分けする
マスコミがaerial bombingを、それに相当する日本語である爆撃と翻訳することなく、字面のままに
空爆と訳してしまったものと思われます。英語では、迫撃砲による砲撃から、自爆テロ、時限爆弾まで
すべてbombingと呼びますから、爆撃をaerial bombingとして限定する必要があるのですが、
日本語の「爆撃」にはaerial bombingの意味しかありませんから、本来「空爆」という新語を造る必要は
なかったのです。
空爆は「エア ストライク(air strike)」の訳語であり、爆撃「ボミング(bombing)」とは区別されています
日本のマスコミもこれに準拠して使い分けております
ちなみに、某所で読んだ記憶によれば、「空爆」という語自体は戦前から存在しており、
公文書でも使用されたことのある「由緒ある」語です。
ただ、aerial bombingに「空爆」という語をあてるのが良いかどうかという点については
わたしは判断を留保したいです。「空襲」は、air raidの訳語としてとっておくべきでしょうしね。
現在のマスコミ用語としての「空爆」は本来、「air strike」だけに対応する言葉です
これは湾岸戦争開始直前のマスコミ各社用語委員会での用語統一として決定されております
(ソースは共同通信社編集局報)
でも、イラク戦争報道での使われ方は滅茶苦茶ですけどね
air bombardment=空中爆撃=空爆
少し前にこのスレでも取り上げていた「空戦に関する規則」(1922年12月11日署名)に
「空中爆撃」という文字があるので戦前からあるのは間違いないと思います。
まとめると、こういうことかねえ。
1. air bombardment=空中爆撃=空爆
「空戦に関する規則」(1922年12月11日署名)に「空中爆撃」という文字がある
2. 昭和12年『読売新聞』の広告にも見られる。
日中戦争の頃にはそれなり流布していたのかもしれない。
少なくとも戦前からあった。
玉砕=全滅じゃないって本当ですか?他にも壊滅とか殲滅とかってありますけど定義ってあるのでしょうか?
全滅は兵力の60%程度の損失(死傷)だったかな。
玉砕は自殺的な全滅又は日本特有の言葉のすり替え。
壊滅と殲滅は戦闘能力を喪失するほどの打撃を受けた状態の、
受けた側、与えた側での表現の違い。
では無いでしょうか?
全滅と壊滅の違い
3割減=全滅
5割減=壊滅
が一般的。
3割減は部隊の命令系統が破壊され、組織的戦闘が不可能なレベル。
5割減はもう部隊の再建が不可能(事実上一から部隊編成するのと変わらない)というレベル。
壊滅より上の表現はないよ。
その時点でもう部隊としての存在意義が消失してるから。
何に書いてあったか思い出せないんだが、俺が見た本には、
- 部隊内の比率は、直接戦闘を担当するものが半分、後方任務を担当するものが半分
- 戦闘による損失は、直接戦闘を担当するものから順に生じる
って前説があった上で、
全滅:部隊三割減
戦闘担当の過半(六割)を喪失
組織的戦闘が不能なので戦闘単位として計上しない
再編するまで居ないものとするので「全」滅
潰滅:部隊五割減
戦闘担当の全てを喪失
部隊補充だけでは再編不能
完全に潰れてしまっているので「潰」滅
殲滅:部隊消滅
ペンペン草も生えてないので殲滅
軍事用語で言う全滅とはどういう状態を指すのでしょうか?
数割の損耗=死傷や脱落等で全滅が正しいです。
何割で全滅というかは、部隊規模によって違う。
国や時代や編制方針、戦術ドクトリン等によっても違いますが、
中隊:4割の損耗で全滅。
連隊:3割の損耗で全滅。
師団:2割の損耗で全滅。
なお、古代の場合、伏兵で敵軍に衝撃を与え、包囲の構えを見せることで士気を崩壊させ、
攻撃を加える前に壊走させたなんて例が多々あります。
この場合、「戦場にとどまって戦おうとしている人数がゼロになった」
という意味で、「10割の損耗」を、誰一人傷つけることなく与えて『文字通り全滅』
させています。
逃げている=今この瞬間に戦える戦力ではなくなっている、
というのは立派な損耗のうちで、それを含めれば10割損耗は普通にありました。
行軍中に体力的についていけなくなったり道に迷ったりというのだけではなかったりします。
「ソーティー」とはどのような意味なのでしょうか?
空軍用語で1回の出撃を意味します。1回の作戦で3回飛行を行えば3ソーティというわけです。
単に飛行を表す場合もあるから訓練飛行も1ソーティになる。
~教導団、~教導連隊などの"教導"って何ですか?他の部隊との違いは?
運用技術などを教える隊のことだったと思います。たとえば、トップガンも
日本流に言えば飛行教導隊、ということになりそうです。
陸自の場合、各種学校隷下で教育を支援する部隊のこと。
そのため個々の練度は高いが部隊練度を維持することが難しいかったりします。
教え導くと言う字の通り、新兵器の実用試験、
慣熟訓練を行う部隊のことです。
新兵器が配備された場合、ここに真っ先に配備され、利用法、運用ノウ
ハウを蓄積し、それを他の部隊に適用します。
また、他部隊に対し、そのための訓練も行う場合があります。
「橋頭堡を築く」というのは、具体的にどういう作業をするのでしょうか?
上陸地点付近の機雷、地雷を排除し、敵を掃討、安全に兵員、資材を揚陸できる
環境を作る。敵の反撃に対応できる部隊を展開し、防御戦闘に必要な資材を揚陸し
確保する。遠距離攻撃に耐えられる陣地を構築し、一時的、比較的にせよ、制空権を抑える。
などから始まって、
野戦飛行場の設営、仮設桟橋、荷揚用クレーンなどの設置、仮設道路の設置、
必要であれば浚渫、あたりまで行くこともあるでしょう。
橋頭堡(bridgehead)。原義通りだったら揚陸作戦じゃなくて渡河作戦だろ。
上陸だったら海岸堡(beachhead)とも言う。
本当はおっしゃるとおりです。橋を守る、が原義ですし。
一般には「空挺部隊が橋頭堡を」築いたりして、かなりごっちゃに、比喩的に使われてます。
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